令和3年、資生堂のパーソナル事業部が売却され、7月1日より資生堂から独立した新会社『ファイントゥデイ資生堂』が発足しました。
90年代に青春時代を過ごした筆者にしてみれば、資生堂の低価格シャンプーやスキンケアは初めて自分専用のコスメを買った!という甘酸っぱい想い出がいっぱい詰まっています。
「こんなのあった!」
印象的だった資生堂のトイレタリー製品を振り返ってみましょう。
■「スーパーマイルド」
1988年発売。小泉今日子さんのCMでデビューした、平成を代表する大ヒットシャンプーです。
独自技術を生かした、髪や地肌にマイルドな成分でやさしく洗い上げるのが特長。
同じ機能&異なる2つの香りで展開。
その後もリニューアルを繰り返し、明石家さんまさん、吹石一恵さん、広末涼子さん、仲間由紀恵さん、松浦亜弥さんなどが広告に登場しました。
1999年にはグローバル展開に挑戦。米ジョンソンアンドジョンソン社との提携のもと中国やニュージーランドで販売を開始しました(現在契約は解消しています)。
日本国内では、ボディソープや洗顔料などシャンプー以外の領域にも拡大しました。
令和の時代も詰め替え用を中心に老若男女に愛され続けています。
■「肌水」
髪、顔、身体、どこにでもたっぷり使える素肌のためのミネラルウォーター。
使用法も使用場所も問わず、マルチに使えて、「ちょっとうるおう、ちょうどうるおう」
和久井映見さんの「肌水しよっ」のセリフが印象的だったCMです。
その後も、うるおい効果を高めた「クリーム肌水」や反町隆史さんを起用した「メンズ肌水」、「花の肌水」、「肌水サプリイン」、「肌水エアー」などシリーズが追加。
販売終了となった近年まで隠れファンが多かったブランドです。
大容量化粧水が流行っている今こそ需要がありそうな気がするのは私だけでしょうか・・・?
■「海と太陽の恵み」
観月ありささんのCMで人気を集めたボディソープが中心のブランド。
甘酸っぱいシトラスの香り(太陽)と当時のボディソープでは珍しかったマリン系の香り(海)がとっても良い香りでした!
90年代後半にはリンスインシャンプーや石鹸も登場。ギフトアイテムとしても活躍しました。
■「リシェール」
寝る前に使う洗い流さないトリートメント。
さらっとした使用感なのに、つけて眠れば翌朝にはスタイリングしやすい潤った髪へ。
「肌水」同様CMには和久井映見さんが登場。
「寝ている間にしみこむしみこむ・・・」朝、起きるのが楽しみになるアイテム。
一部後継商品は「水分ヘアパック」へ引き継がれました。
■「ナチュルゴ」
鈴木蘭々さんの元気なCMが印象的だった、気軽に泥エステが楽しめるブランド。
エステやスパで使われている本格的なイタリア産クレイを配合。プチプラなのに本格的な泥の感触と使用感で人気を集めました。
後期には内山理名さんを起用した、パウダー洗顔も登場。反町隆史さんのメンズラインも人気に。
■「ティセラ」
80年代に人気を博した「バスボン ヘアコロンシャンプー」の流れをくむ、髪に香りが残るヘアケアシリーズ。
1995年の誕生時には、EAST END×YURIがCMに登場。
その後もdos、PUFFY、SPEED、DA PUMP、知念里奈さん、T.M.Revolution、ZONE、ポルノグラフィティ、松浦亜弥さんなど時代を彩る人気アーティストがシーズンごとに起用されました。
「次はどんな香りが出るんだろう・・・」と中高生に大人気となりました。
現在でも懐かしいシャンプーとして話題にあがることも多い、伝説的ブランドです。
■「ノイエ」
江角マキコさんをイメージキャラクターに1999年に登場。
ドイツ語でNEWを意味するノイエにはその名の通り新知見や新テクノロジーを搭載。
髪のファイバーに着目し、髪のボリュームをコントロールする新発想のヘアケア。
シャンプー、コンディショナーをはじめ、その後スタイリングシリーズやメンズラインも登場しました。
エントツのようなユニークなボトルもおしゃれ。
■「ラステア」
ヘアスタイリングブランド。
南果歩さん、菊池桃子さん、中山美穂さん、葉月里緒奈さん、ともさかりえさん、木村佳乃さんなどがCMに登場。おしゃれな女性に支持されていたイメージ。
■「ドゥ&ビィ」
デオドラントブランド。
おしゃれな制汗スプレー。香りカプセルがはじけて、汗をかいても良い香り。
中谷美紀さんがCMに登場。
■「シーズ」
洗顔、メイク落としブランド。
安田成美さん、後期のオリーブエッセンス配合時代は、菅野美穂さんが広告をしていました。
■「ヴィルフランシュ」
2001年、株式会社エフティ資生堂の発足&共に誕生した日常をリゾートにがテーマのライフスタイル(珍?)ブランド。
有名調香師を起用したこだわりの香りと商品の質は良かったと思うのですが、とにかく商品数が多すぎる!
77品でデビュー。取扱店が少ない。リードアイテムがわからない。デザインが個性的すぎる。値段が少し高い。へんてこりんな外国風TVCM。
つっこみどころ満載なブランドでしたが、犬、猫用のシャンプー、良い香りの虫除けスプレーなど、時代を先取りしたアイテムを揃えていました。
斬新だったのは全アイテム2バージョンの香りをラインナップしていたこと。
ブランド終了した後で、「香りが好きだったのに!」と密かなファンがいたことがわかったブランドでした。
■「水分ヘアパック」「マシェリ(2016年化粧品部門から移管)」
詳しくはこちら
★1996年(平成8年)生まれ!マシェリ&水分ヘアパック
■「ニュートロジーナ」(1999〜2000年代前半)
ジョンソンアンドジョンソン傘下の世界的スキンケアブランド「ニュートロジーナ」。
上記したように、1999年のジョンソンアンドジョンソン社との提携締結時に資生堂が展開していました。
海外では、「スーパーマイルド」を中心とした資生堂のトイレタリーブランドの販売をジョンソンアンドジョンソン社がサポート。日本では、ジョンソンアンドジョンソン社の「ニュートロジーナ」を資生堂のトイレタリー部門が流通、マーケティングを担当。
「ニュートロジーナ」資生堂展開時代には、ベーシックなフェイシャルスキンケアをはじめ、大人のニキビケアなども展開。
また、週に1度使用するクレンジングシャンプーなどが支持を集めました。
今回取り上げたブランド以外にも、「サボンドール」、「EXトリートメント」、「シャワーソープ」、「ヘアエッセンス」、「トーヒスト」、「ボン・グー」、「ポケットクリーム」、「美肌栽培」など、さすが化粧品会社のトイレタリー!と思わせるセンスの良いブランドがたくさんありました。
新体制「ファイントゥデイ」のもと、今まで以上に毎日をファインにしてくれる新展開を期待しています。
https://www.finetoday.com/index.html
※ライターの主観を含んだ記事です。公式発表の見解と異なる場合があります。